手引き真綿(シルク)のふとん工場を見学してきました。

 

手引き真綿(シルク)のふとん工場を見学してきました。

 

こんにちは!そろそろ桜の開花が間近で、だいぶ春めいてきましたね。

1月に当店で取り扱っております手引き真綿のおふとんの工場に見学に伺いました。だいぶ間が空いてしまいましたが…(汗)

雪が積もってました

 

手引き真綿(シルク)のふとん工場を見学してきました。

 

綿(めん・コットン)素材が一番歴史が長そうな感じがしますが、実は真綿(シルクまたは絹)は、日本で使われている繊維としては一番歴史が古く、平安時代の資料にも載っているほどで、一番なじみのある繊維だったそうです。

これは江戸時代の資料で、角真綿を作っている絵です。

ウチの亡くなったおばあちゃんの実家でもお蚕さんと言って、養蚕していたようで、蚕を農家では育てるほど、日本では身近なものだったようです。富岡製糸場が世界遺産に選ばれたのも、真綿が明治から大正時代の日本の基幹産業だったということですね。

手引き真綿(シルク)のふとん工場を見学してきました。

 

最近では蚕を育てる農家さんは本当に減ってしまい、なかなかに手間がかかる養蚕は数えるほどになってしまいました。まだ、福島、長野や秩父地方、富岡製糸場で有名な群馬などではお蚕さんを育ててるところは何件もあるようですが、どうもこの5~10年で1/10程度に減ってしまったようです。

近江、滋賀県の特に米原近辺では真綿は昔から産業として発展していたそうで、工場の方が資料を見せてくれました。今でいう組合みたいなものが江戸時代にはしっかりと機能していたそうで、その工場でお持ちの資料も見せていただきました。

博物館みたいに昔の資料がキレイに保管されておりました。

 

博物館みたいに昔の資料がキレイに保管されておりました。

手引き真綿(シルク)のふとん工場を見学してきました。

 

手引き真綿(シルク)のふとん工場を見学してきました。

 

手引き真綿(シルク)のふとん工場を見学してきました。

 

手引き真綿(シルク)のふとん工場を見学してきました。

 

手引き真綿とは、本当に手で引っ張ってわたを広げて重ねて作るお布団です。

二人係りで角真綿と呼ばれるシルクの綿を引っ張ります。それを作るおふとんの厚みに合わせて、何度も何度も繰り返し広げて重ねていきます。

それの表面に糊をつけて伸ばし(わたの表面がぼそぼそほごれないようにするためです)、生地をかけて、キルティング(キルティングは機械が必要なので別工場で。)して出来上がりです。(すみません、この作業の写真はタイミングが合わず、撮れませんでした)

角真綿の作り方も拝見させていただきました。

繭を2時間ほどかけて洗い、

https://www.yume-kashiwagi.jp/wp-content/uploads/20170331170152.jpg
それを1つ1つ手作業で解して木枠にかけます。その繭4つ分で、角真綿1枚ができます。

手引き真綿(シルク)のふとん工場を見学してきました。

 

ずっと水作業なのですが、この作業をされる方たちの手が荒れておらず、キレイなのにびっくりです。シルクのおかげなんでしょうね〜(すみません、びっくりして手の写真を撮らせてもらうのを忘れました。汗)

真綿(シルク・絹)はなぜ、まわたと呼ばれるかというと、昔はシルクがわたと呼ばれていて、木綿(もめん)わた(いわゆるコットンや綿)が後から日本に入ってきて、別のものとするために、まわたと呼ばれるようになったそうです。

※角真綿と繭

 

※角真綿と繭

真綿は、吸湿性は木綿の1.3倍以上。発散性にも優れています。手引き真綿のお布団は手で角真綿を引き伸ばし、何層にも重ねているので、空気の層ができやすく、見た目や触った瞬間の印象とは違い、暖かいのです。温まるのも早いんですよ!!身体に優しくフィットしてくれますから、身体と布団との間に隙間が出来にくいんです。

 

真綿は糸にして引き伸ばすと1.2~1.5kmにもなるほど、長~い繊維なんです。手で引いても千切れないので、糸切れも起こりにくい=ホコリが出にくい、ホコリになりにくい要因なんです。

人間の皮膚と同じタンパク質から構成されているので肌と相性が良く、とっても肌に優しい素材なのです。この吸湿性の高さと、肌への優しさから、アトピー肌の方や、肌の弱い方にも本当にオススメです。

実は、真綿は夏も快適な素材です!吸湿性の良さで、汗をサッと吸収し、余分な水分や湿気はサッと放出してくれるので、さわやかで快適です。暑い時期には麻のカバーをかけるのがさらにオススメですね!

欠点は摩擦に弱いことと直射日光を当てすぎると変色しますが、お手入れとして、お布団の場合は干して通気し、湿気を発散した方が良いので、言い換えれば、長時間、そして、毎日のように干す必要がない、ってことですね。週に1回程度、1時間くらい、カバーをかけたまま干せば十分です。

手引き真綿(シルク)のふとん工場を見学してきました。

 

当店では主に肌掛布団をメインでお取り扱いしております。当店の真綿肌掛布団は中の真綿の吸湿発散性と保温力を活かすために通気性抜群の綿(オーガニックコットン)100%、もしくはシルク100%のニット生地にしています。この生地なら中の真綿が呼吸して、質の高い睡眠を得るために、お布団の中の温湿度調節をしてくれるからなのです。まずサンプルを1枚取り寄せて私が使い、あまりにも気持ちいいので通常使用にしようとしましたが、すぐに家族にとられました(笑)

当店でお試し寝ができますから、お気軽に体感してみてくださいね。気持ち良くて眠くなっちゃいますよ(笑)