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寝具の役割と環境条件について

最適な掛け布団選びは、体質、お部屋やお住まいのお家の構造の違い、お使いの敷寝具で大きく変わってきます。
快適に眠れる寝床内気候(布団の中)は、温度が33℃前後、湿度が50%前後です。それを実現するための以下3つのポイントが重要になってきます。

– 掛け布団選びで重要な3つのポイント

保温性吸湿発散性重量

保温性

保温性」は全ての寝具の基本、最も断熱性の良い素材は空気です。
空気を多く含み嵩(かさ)のあるふっくらした掛け布団ほど保温性は高いと言えます。
保温性に密接に関係してくるのがフィット性・ドレープ性です。いくら嵩があっても、身体へのフィット感が悪いと、せっかく温まった空気が逃げてしまいます。寝返りの際に浮いてしまったりするような布団も同様なのです。

吸湿発散性

吸湿発散性」は現代の寝室環境から言えば一番重要と思われます。
最近の家屋は気密性・断熱性に優れているため、暖かい空気や湿気の換気が不十分になりやすく、湿気がこもりやすくなっています。
一番多くの成長ホルモンが分泌される最初のノンレム睡眠には、多量の発汗がありますから、その急激な湿度変化と湿度変化に対応できる素材が必要なのです。

重量

重量」は人によって感じ方が違いますが「重くないと眠れない」「重さがないと布団をかけている感じがしない」と、感じられる方もいられるとは思います。
実際そうおっしゃるお客様もいらっしゃいますが、重い掛け布団では毛細血管や肺など身体を圧迫してしまい、寝返りもしづらく、身体に負担がかかってしまいます。身体や使い勝手、睡眠のことを考えれば、軽い布団の方が身体への負担や睡眠時のストレスが少ないのです。上記2つのポイントを踏まえた上で、可能なかぎり軽量なものをお勧めいたします。

かしわぎの羽毛布団とは

羽毛布団の魅力

2016年春、国内で流通している「フランス産羽毛布団」表示商品の半分以上が産地偽装されているというニュースが流れました。事実、財務省貿易統計による羽毛布団輸入統計では、実に約85%が中国産なのです。本当に暖かく安心・安全な羽毛布団とはどんなものなのか知ってください。

羽毛布団が暖かい理由は羽毛が空気の層を作るから。

羽毛布団に入っている羽毛は、タンポポの綿毛のような形をしていて、互いに絡み合うことで空気の層を作り出します。空気層は体温の熱を外に逃がさないので、寝床の中を暖かく保てます。また、睡眠中にかく汗で寝床の中の湿度が上がっても、空気層は作り出す羽毛布団は保湿力が高く、調湿力にも優れているのです。空気層を作り出す力は「かさ高」や「フィルパワー」「ダウンパワー」で決まります。「かさ高」「フィルパワー」「ダウンパワー」とは、羽毛のかさ高を、決められた測定方法で測ったもので、羽毛の持つパワーを示す値です。高い数字であるほど膨らむ体積が大きくなり、優れた保湿性と調湿力を持ちます。

「重い=暖かい」は大間違い。本物の羽毛布団は軽くて暖かい。

一晩中暖かく眠るためには、羽毛が生み出した暖かい空気を逃がさず、室内の冷気を寝床の中に入れないことです。そこで重要なのが羽毛布団の「フィット性です」。

重い布団は隙間ができにくいかもしれませんが、人は眠っている間に10~20回程度寝返りを打ちます。重たいがゆえに、体を押さえつける布団がずれてしまいますし、身体も圧迫し、スムーズな寝返りも妨げてしまうのです。

一般的な冬用の羽毛布団はシングルロングサイズで、中身の羽毛だけでも約1.3~1.4kgも入れています。そのくらい羽毛を入れないと保温できない羽毛ランクであるだけでなく、膨れあがっているので身体にフィットしません。そのため、布団に体温が伝わりにくく、温まるのに時間がかかります。身体にフィットする羽毛布団なら体の芯から温まり、冬の朝の起床時の寒さを感じません。

かしわぎの羽毛ふとんは、良質な羽毛で暖かく、身体にフィットし、調湿してくれますから、毎晩快適にお休みいただけます。

羽毛の質の差は

よく「どのように違うのですか」と聞かれるのですが、保温力は使用開始から数年の間はあまり変わりません(もちろん、質の悪いものは暖かくありません)。使用していくとだんだんと差が開いてきてます。そして、保温力よりも差が出るのが耐久性なのです。

使用状況にもよりますが、リフォームするべきタイミングのスパンも短くなってきます。質の悪いものですと、2~3年でかさがなくなり、保温力が失われてしまいます。羽毛の質の差で使用してから2~3年でヘタってしまうもの、5~6年、7~8年、10年~12年と、使用していくと質の差が出てくるのです。

※右上の写真ではそれぞれ、質の差ごとに、筒の中に同じ数のダウンボール(羽毛)が入っていますが、これだけカサの違いが出ます。

質の悪いものは羽毛自体が小さく未熟です。羽毛が成熟していませんから、新品の状態でもホコリが多く、使用していくと切れやすいのです。成熟した羽毛はしっかりと育ち、切れにくく、長期間暖かく使用いただけますし、かさも大きいので少ない量でも暖かいのです。羽毛は切れてしまうとファイバーと呼ばれるホコリとなり、空気を含まなくなってしまうので、保温力が失われてしまうのです。

質の低いものほど、リフォームの際に多くの羽毛を入れ替えする必要が出てきます。質の低いものは、ホコリになりやすいため、羽毛ふとんのリフォームの際、中身のホコリ取りと洗浄した後、目減り量が多くなりますから、多くの羽毛を足さなければいけなくなってしまいます。結果、リフォームする際のコストが多く必要になってしまうのです。

『かしわぎ』が羽毛の品質にこだわる理由

かしわぎで取り扱う羽毛ふとんのほとんどは当店オリジナルの羽毛ふとん。冬用では800g~1.0kgです。一般的に販売されている羽毛ふとんの6~7割程度の羽毛の量ですが、はるかに暖かいのです。

その理由は、『羽毛の質』。「かしわぎ」が取り扱う羽毛は、産地にこだわらず、羽毛の質を重視し、軟水と羽毛に優しい洗剤で羽毛の質を損なわずに丁寧に、キレイに洗浄されて、キッチリと選別がなされ、国際的な検査機関『IDFL』による日本より厳しい品質基準をクリアし、トレーサビリティがとれた品質の確かなものなのです。

 

質の良い羽毛なので、たっぷりと羽毛が空気を含みます。体温が素早く羽毛まで伝わり、暖かい空気の層を作り出してくれるのです。

そして、保温力よりも差が出るのは耐久性です。厳しい環境、キレイで広く、のびのびと過ごせる農場で育った鳥の羽毛はしっかりと成長しているので耐久性が高く、長持ちし、リフォームして繰り返しお使いいただけます。

 「かしわぎ」が取り扱う羽毛は国際的な検査機関『IDFL』による日本よりも厳しい品質基準をクリアしたもので、使用している羽毛が記載されている原産地に間違いがなく、羽毛の質がデータとして証明されています。

※IDFLとは→こちら

飼育環境や工場などの現場も自分の目で確かめています

羽毛の原産地、原毛メーカーさんなどにも自ら赴き、確認しています。

※中国・吉林省マザーグース農場にて 原毛メーカーの社長さんと

オリジナル以外のものでも信頼できる、品質が確かなものはお取り扱っております。

※スイスの老舗羽毛メーカーの社長さんと。

羽毛の宝石 アイダーダックダウン

極寒の大自然アイスランドやグリーンランド地方の海岸にのみ生息するアイダーダック。海洋性の鳥にもかかわらず体温が38℃前後と高く、そのダウン(羽毛)は絡みが非常に強いので、断熱性が高く、抜群の保温性です。これ以上の羽毛はありません。

写真をご覧いただくと、非常に強い絡みのある羽毛なのがお分かりいただけます。通常の羽毛ではパラパラと離れて落ちてしまいますが、アイダーダウンはパラパラと離れることなく、羽毛同士が絡み合って抜群の断熱性を発揮する上、身体にまとわりつき、身体と布団の間の隙間ができにくいので、隙間風など冷たい空気が布団の中に入りにくく、暖かく快適な温度でお休みいただけます。

アイダーダックは5~6月に卵をふ化させるために、巣の中に自らの胸からとった良質のダウン(羽毛)を敷きつめ卵やひなを守るのです。
親鳥が離れた時に巣に敷きつめられたダウンを採取しますが、その量は大変少量で1つの巣からとれるのはわずか20gほどです。
その上、大変厳しい法律によって保護されているため、採取できる量は年間3トンほどですから、ダウンの確保は困難で、希少価値の高いものとなっています。
またダウンの採取方法や清浄方法も、熟練の専門家によって丁寧に時間をかけてしっかり行われるため、その素晴らしい特徴や品質が損なわれることはほとんどありません。

残念ながら、日本では偽物のアイダーダックダウンが多く出回っておりますのでご注意ください。

羽毛布団 Q&A

羽毛布団の素朴な疑問を日本羽毛ふとん診断協会認定・ダウンプロフェッサーがお答えいたします。

  • グースやダックなどの水鳥から羽根(フェザー)と、羽毛(ダウン)の2種類取れます。
    (ニワトリなどの陸上で生活する鳥では羽毛・ダウンは採取できません)

    羽毛(ダウン)は、軽くて、保温力などはフェザーよりはるかに優れます。
    50%以上フェザー(羽根)が入っているものを羽根布団とよびますが、羽毛布団のリフォームは可能ですが、羽根布団はリフォームができません。ハッキリ言って、暖かくて気持ちの良いふとんにはなりえませんので、かしわぎでは羽根布団は扱っておりません。

  • 羽毛(ダウン)品質と入っている羽毛の量、側生地の品質、キルト(縫製)の仕方に左右されますが、基本的には羽毛の品質の差が価格の差になります。
    羽毛(ダウン)の品質を決めるのは、その成熟度や大きさ、毛の密集度合いです。

    ☆産地は品質の差に関係ありません☆

    ☆ダウン率は高い方が良いのですが、それだけで羽毛の良しあしは図れません。羽毛(ダウン)が85%の物でも、90%の物より良い物もありますので、ダウン率だけで判断はできません。ただ、フェザーは断熱性など、ダウンにはかないませんので、まず、ダウン率70%程度のもので良いものはないと思っていただいていいでしょう

    ・羽毛は膨らんで空気を含むことで保温力を発揮するので、高品質の羽毛ほど大きく膨らみ、高い保温力を発揮します。また、適切な温度・湿度を保ち、ホコリやニオイなどが無く(または少ない)、フィット感・肌触りなどが良いのです。低品質なものは洗浄やホコリ取りをきちんとしていませんから、臭かったり、早くにヘタってしまうのです。

    ☆高品質なものほど、少ない量でも保温力を発揮し、羽毛自体が成熟しているので、使用していっても切れにくく(ファイバーになりにくい)、品質を維持しやすい(ヘタリにくい)ですし、本当に軽くて暖かいお布団が作れます

    より詳しい説明についてはこちらからどうぞ→

  • 羽毛がアレルギーを起こすというのは、どちらかといえば俗説です。
    純粋なダウンやフェザーのアレルギーはかなり稀です。

    ダウン/フェザーアレルギーがあると思っている人のほとんどが、実際にはダニアレルギーやハウスダストアレルギーであり、ダウン/フェザーアレルギーといわれながらも、近代的な羽毛製品であれば、何年も問題なく使用している人もいます。

    ダニに対するアレルギーがある方も、羽毛布団の生地にはダウンプルーフと呼ばれる、中身が外に出てきにくい加工がしてあります。ダウンプルーフのなされた生地の織り目は潰され、圧着してありますので、その隙間ではダニは中に入れません。側生地の外側にくっつく可能性はゼロではありませんが、日ごろのお手入れ(※週に1度程度、1時間程度、必ずカバーをかけたまま、天日干しをし、屋内にしまう際に表面のホコリを払う、など 注意点:生地&中身が傷むので絶対に叩かないでください)さえしていただければ心配する必要はございません。

    また品質管理がちゃんとされている羽毛は、複数の徹底的な洗浄工程を経ています。
    アレルギーがある人には羽毛よりもポリエステルの方が良いという見方もありますが、別個に行われた幾つかの研究によると、そうではないことが分かりました。
    枕での実験結果ではポリエステル製枕の方が、羽毛枕よりもダニの温床になりやすいのです。
    British Medical Journalに引用された研究では、ぜん息患者は羽毛寝具を使用した時の方がポリエステル製寝具より症状が軽減されました。
    (British Medical Journalの引用・論文はこちらからどうぞ→ ※注:英語サイトです。)

  • 洗うことはできますが、毎シーズンごと、またはドライクリーニング、ご自宅での洗濯はオススメしません。
    また側生地によって洗える回数などが左右されます。
    もちろん使用して8~10年以上経っている場合は、リフォームをおすすめしますが、もし、生地などの汚れがきつい場合に、5~7年くらいのご使用で一度丸洗いされてはいかがでしょうか?

    羽毛ふとんの汚れは、水溶性ドライクリーニングでは上手く取れません。羽毛布団の傷みの原因にもなります。さらに、ドライクリーニングでは油を分解しますが、羽毛が元々持っている油脂分も分解してしまうことにもなります。そうなると羽毛の持っている弾力性が失われ、結果的には羽毛が壊れやすくなりホコリが増えてします。
    さらには羽毛布団の生地にはダウンプルーフという、羽毛の吹き出しを防止するための加工がなされています。水洗いすることにより効果が薄れますので、毎シーズンごとの丸洗いもオススメしません。特に日本製の羽毛布団のほとんどはサテン生地です。ウォッシャブル表記のない綿100%のサテン生地を使用した、一般的に多く出回っている羽毛ふとんですと、2~3回洗うと生地の織りが緩み、中の羽毛が出てきてしまう可能性が高いです。
    (特にサテン織りは綾織りで、洗いで織りがが緩みやすいのです)

    ご家庭で洗えるウォッシャブルの羽毛ふとんもありますが、多くはポリエステル混の生地で、ポリエステルの繊維の特性上、ダウンプルーフ加工をきつくかけてあるため、通気性が非常に悪く、蒸れやすい布団になってしまいますので、睡眠科学の観点からもやはりオススメできません。

    かしわぎでは綿100%のウォッシャブル生地(ご家庭でもお洗濯可能)を使用した羽毛ふとんもお取り扱いしております。羽毛布団のリフォームでもお作りすることもできますので、お気軽にご相談ください。

  • こまめに天日に干すことが大切です。
    中の羽毛だけでなく、側生地も寝ている間の湿気(汗)や脂分などを吸収しております。できるだけ風通しをして、寝ている間に吸った湿気(汗)を出すようにしてください。週に1度、もしくは3週間に2回くらいのペースで結構です。

    羽毛ふとんのリフォームをお預かりする際に、羽毛の診断をさせていただいていますが、こまめにお手入れ(天日干し)をされている方の羽毛は、状態が良いものが多いです。
    ほとんど干さないで使用してきた羽毛は汚れでヘタリやすく、切れやすくなります(小間切れになり、ファイバーというほこりになってしまうのです)。

    側生地を守る意味合いも含め、1時間くらいは必ずカバーをかけて干してください。長時間干す必要はありません(長くても2時間以内)。干す際は絶対に叩かないでください。側生地や中の羽毛が劣化する原因になります。